タイトルだけ見ると「また大げさなw」って思うだろ?
安心してほしい。俺も最初はそう思ってた側だ。まさか自分の顔面が原因で、パトカーの後部座席に乗る日が来るとはな。
あれは高校2年の冬。部活帰りで、コンビニに寄ってから家に帰るだけの、どこにでもある平日の夕方だった。制服のまま、いつものようにおにぎりとホットスナックをレジに持っていく。
レジのおばちゃんが俺の顔を見て、一瞬フリーズした。
「あれ?今日はお仕事帰り?」
いやいやいや、見てくださいよこの制服。ガッツリ校章ついてるでしょ。と心の中でツッコミを入れつつ、「高校生です」と答える。おばちゃんは「あら〜しっかりしてるのねぇ」と笑っていた。この時点では、いつもの“老け顔あるある”で終わるはずだった。
問題は店を出てから。
外に出ると、なぜか店の前にパトカーが停まっている。別に珍しくもないし、そのまま通り過ぎようとした。その瞬間、
「ちょっといいですか?」
来た。
振り向くと、警察官がこっちを見ている。しかも微妙に真剣な顔。
「今、お店から出てきましたよね?」
「はい」
ここまではいい。普通の職質だと思った。問題は次の一言。
「未成年にお酒買わせてませんか?」
……は?
一瞬、意味が理解できなかった。どうやら俺、“未成年に酒を買わせる側の大人”だと思われているらしい。
いや待て、俺が未成年なんだが???
慌てて学生証を出そうとするも、警察官はなかなか信じない。むしろ「身分証持ってるあたり慣れてますね」とか言い出す始末。どんな偏見だよ。
そこから軽く事情聴取モードに突入。
「どこの会社ですか?」
「なんでこの時間にその格好で?」
「さっき一緒にいた子は?」
いや、全部違う。俺はただの高校生で、しかも一人でおにぎり買っただけなんだ。
必死に説明して、学生証を見せて、ようやく空気が変わったのは数分後。
「あ……ごめんね」
その「ね」が妙に優しかったのが、逆に刺さる。
完全に“やらかした大人”に対するトーンから、“巻き込まれた子ども”へのトーンに切り替わってる。いや最初からそっちで見てくれよ。
結局、誤解は解けて解放された。でも、その後が地味にキツい。
コンビニのおばちゃん、全部見てた。
目が合った瞬間、申し訳なさそうに笑ってくる。でもその奥に、ちょっとした「やっぱりね?」みたいな空気を感じてしまうのは、たぶん俺の被害妄想だと思いたい。
家に帰ってこの話をすると、親は爆笑。友達に話しても大ウケ。「お前ほんと老けてるなwww」で終わる。
笑い話にはなる。たしかにネタとしては強い。
でもな、その裏で確実に削られてるものがあるんだよ。
“見た目で前提を決められる”ってやつ。
俺は何もしてないのに、「大人である」「何かやってそう」という前提で話が進む。このズレが積み重なると、地味にしんどい。
ただ、今回の件でひとつ学んだ。
老け顔は、ただ損するだけじゃない。“誤解されるリスク”もついてくる。
そしてその誤解、想像よりスケールでかいときがある。
今ではもうネタにしてるけど、あのときパトカーの横で事情説明してた自分を思い出すと、ちょっとだけ思う。
せめてあと5年くらい、普通の顔で生きたかったなって。
まあ無理なんだけどなwww